令和5年度の税理士試験の申込者数が増加したという話からの税理士試験体験談②

~前回からのつづき~

まずは、簿記論。

試験官から「始めてください」の合図があると同時に、試験問題の全体を見まわして、できそうなところから順番に問こうとすると、、、

ないのです。

なにがないってわかるところが。

もうすべてが意味不明な内容で手をつけるところがないという。

頭が真っ白になり、パニック状態。

でも、それはみんな同じだったのです。

通常であれば、試験開始と同時に電卓をバチバチとけたたましく叩く音が会場中に響き渡るのですが、この日はその代わりに「シーン」とした静寂が広がるのみ。

その様子をみて、「自分だけではない」と安心したところもあり、改めて試験問題を眺めると、どうにかこうにか解答を出せそうな問題もあることに気づきました。

そのような問題をなんとか解いて回答用紙を埋めていきましたが、最終的には半分以上空欄の状態でタイムアップを迎えるというまさかの事態に。

午後の財務諸表論は例年どおりの内容だったと思いますが、午前中の簿記論の内容がショッキングすぎてよく覚えていません。

簿記論の自己採点の結果はなんと30点程度という結果に。

でも、最終的にはこれで合格だったのです。

例年の簿記論の合格ラインは60~70点くらいだったのが、この年は著しく低かったということのようです。

結局、競争試験なので、難しすぎた試験の場合には、合格者数を一定数出すために、易しかった問題の配点を高めているのでしょうとのこと(傾斜配点)。

税理士試験は、解ける問題の取りこぼしをしないことが本当に重要だということを再認識させられた出来事でした。

今年度の受験生の方はいよいよ残り1か月ですね。本番では見たことがないような問題が出ても慌てないでできるところを確実に、です。

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